第16話 ニュージー専門留学 序盤戦終りと ある日…

Yoshiの 留学 体験記 〈 完 〉

前回15話において、専門留学の前半戦、そして日本人留学生たちのお話をしました。

相変わらず論文の提出期限に追いかけられる日々。
授業、そしてPCが並ぶ図書館、そしてホームステイ。
これを行ったり来たりで忙殺されています。

序盤の終わる2か月も過ぎた頃には、すでに10人ほどがリタイア?
といいますか、どこかにいなくなってしまいました。

前回、前々回でもお伝えしております。
kiwiの学生、特に我がスポーツコースの脳みそ筋肉のみなさまは、本当にPC使えない。
マイクロソフトのワード、エクセルもさっぱり。
さっぱりでも論文提出には、必須能力。

図書館のPCを利用して黙々と論文作成をする、英語のできない日本人がここに。
黙々とは、英語話せないから黙々、話すのは留学生仲間のオレグとチー、ホームステイメイトの中国人エレイナ。

オレグのPC技術は、入学時に比べると、まさしく私のおかげで伸び続けております。
スタートがほぼゼロなので、伸びるしかありませんが(笑)

そんなPC作業をこなすY、それをのぞくクラスメイト。
そのうち、クラスメイトの中では、「Y、英語できないけど、ワードもエクセルもできるぞ!」的な噂が。。

トントン、とまだ正確な名前すら憶えていないクラスメイトが図書館で論文作業中の肩をたたきます。
「Yoshi、この文字の色を赤色に変えたいんだけど、できないんだ~」

その3秒後には当たり前ながら、文字を赤色にしてあげます。
「お~、お前、すげ~な!」
はは、日本人をバカにするでないぞ。

ある時には、
「Yoshi、この数字の並びをグラフにできたらいいのにな~」
「はいはい、これでいい?」と瞬時に折れ線グラフにしてあげます。
静かな図書館内で、雄叫び。
「ヨシーー! You are Great!」
まったく大したことないことも、まるで魔法のようだったようね(笑)

そのうちクラスメイトだけでなく、まったく違うコースの学生も肩をポンポンしだす。
「これを表にしたいんだけど。。」
て、あんた誰?
静かな日本人男性の役目が図書館でも、できてきたようです(笑)

なんだかそんな学生が次々に来る。
助けてばかりではもったいない、ついでに英語の間違いをチェックしてもらう。

なるほど~、お互いできないところを協力して補いながら、論文地獄も越えていくしかないな!
こうして、だんだんと英語できなくとも、クラスでの居場所が出来始めます。

特にわかってきました、パキハ(kiwiの欧米人)よりマオリの方が気兼ねなく絡める。
なぜかマオリの相手も、日本人のYもお互いにどこか落ち着く。
これは、何とも遺伝子の問題としか言いようがありません。
表情もよく似ている、マオリ語と日本語の共通点の多く(文法や発音そっくりよ)。

きっと遠い昔、海を越えたどこかで生活をともにしていたのではないでしょうか。
中国人でも韓国人でもなく、マオリにとっては日本人は合うようなんです。

こうしてマオリのクラスメイトとも持ちつ持たれつで頑張ります。
「Yoshi、授業中、英単語のスペルを小声で教えてやるからな!」
「おう、助かるわ~ サンキュー!」
「Yoshi、ビー、オー、オー、ケィ」
「サンクス! B O O K ? ブックやないかい!」

こんなアホな漫才をする余裕も少しずつできてまいりました。

そんな英語力では授業もさっぱりわからない。
すでに授業中に内容を理解することをあきらめてます。
後からノートを見せてもらい、あ~ こういうことを言っていたのね!
と、復習必死のパッチ(表現古い?)

こうして、英語の雨をずっと降り注がれる毎日の授業。
でも、もはや、こりゃ、無理だわ。
降参です、歳取り過ぎてニュージーランドに来てしまいました(泣)
後からオレグかチーか誰かのノート借りよう…

たった2か月で突き付けられた英語リスニングの現実です。。
相変わらず、最前列に座る姿は一緒ながら、頭の中は入学時と全然違う。
ボ~、ホゲ~ と聞いて、ホワイトボードの絵や図を見ているだけの授業が続きます。

ある時、

『あれ? 前より少し英語わかってない?会話少しできる?』
22歳の台湾人チーに、
「Yoshi、少し英語伸びたじゃん!」
って、大人を褒める。。

そうかぁ、これか、諦めだわ大切なのは。
わかろうとしないことかぃな。
日本語で理解しないとはこういうこと?

語学学校での10カ月で、幼稚園なみの英語リスニングしかできなかった(泣)
専門課程留学して2か月、もしかしたらその10カ月分以上の上達したんでないかい?

専門課程で日本人もさっぱりいない環境での授業、ちょびっとだけ、わかるようになってきたようです。

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