訪日外国人旅行者さんを考える

- 日本帰国生活

訪日外国人旅行者さんの添乗業務を体験させていただいたことについて。
正直まだ自分の中でまとめきれていないことが多くあります。

ですが、まず素直な単純な感想だけ。

とても楽しかったです。
この業務は大好きでした。
仕事の幅が確実に広がりました。

ここ2年、新大阪に仕事の拠点をおいて以降、毎日のように新大阪駅で迷う外国人を助けておりました。
スマホの時代であっても、まだまだ見知らぬ日本という外国においては迷うこともあるのは当然。
JRから地下鉄への乗り換え、梅田という日本でも有数の迷路地下街…

そんなことをしつつ結構好きなんだろうとは思うことがあったのですが、やはり楽しく有意義なもの。

今まで自分が海外を旅してきた時、どれだけの人に助けられ、ありがたい思いをしてきたことか。
それを考えたら、まだまだお返しすることなどできません。

よくよく訪日外国人というだけで目の敵にしたり、変な集団だと避けたり、そのアテンドをしているだけで嫌なやつ扱いも日本人からありました。
どうして、そんなことしてるの?と悪いことをしている人間のように、インババウンド添乗員は下の下の仕事的物の言い方もありました。
仕事に上も下もないというのが自分の考えであり、人の役に立つことなら、報酬ゼロでも大金もらえてもそれは仕事。という流儀。
それはおいておいて…

個人旅行で訪れる外国人の方が、そうそうマナー悪く無茶することも多くはないはず。
集団意識のこわさというのは、外国人だけでなく日本人でも、世界共通であることだとは思います。

実際訪日外国人の方とご一緒すると。。
当然、時間を守らない人はいっぱいいます。日本の方々と比較したらその率は高いです。
でも時間を守らなくていいと思う人は皆無でした。買い物や観光を楽しむことで時間を忘れている人が多いのはとっても実感!

それなら日本の方々がすべて時間厳守されるかといったらそうでもないのも知っている自分。
日本人団体さんの添乗員さんとのお話でもやはり納得。

訪日外国人の方すべてがマナーが悪いのか。
いいえ、ちゃんとこれはしてはいけない、ゴミはこうして下さいね。とお願いしたら守らない人などそうそういません。
ただその注意事項を聞いているようで聞いていないことはよくよくある。そう思ったら集中攻撃的に先に伝えるのも重要業務事項。
ここは日本人さんとは違う。一度言ったらわかってもらえる的気持ちにはならない。なんせ、みんな楽しむことでウキウキ状態だから。

海外の文化と日本文化は違って当然。まず日本での文化やマナーを教えてあげられる人がいるか、その機会があるかどうかに左右されることが大きいのはないでしょうか。
本やネット情報ではなく、現地のことを知る生きた生の声。
その点、インバン添乗員(日本国内で訪日外国人の添乗をする人)の業務は非常に大きな役割を担う、ということは、ほとんど日本では知られていません。

何よりもみんな日本を楽しもう、日本の美しさを堪能しようとする気持ちがとっても強い。
これは海外旅行を楽しむ日本人より比較にならないぐらい。

みんなに感想を聞くと、やはり日本のすばらしさ、日本食の美味しさなど実にポジティブなことばかり。
老若男女問わず、旅は不安定な非日常だということを理解している。
祖国での日々と違う旅を満喫してくれる、しっかり楽しんでくれる。
ここにインバン添乗員さん全員が口をそろえて言う、この仕事の楽しさ!
その分、感謝のされ方も非常に大きいです。とても嬉しくありがたいことです。

だから過酷な労働状況や考えられないほどの恵まれない条件であっても、犠牲を承知でやめられない方も多くいらっしゃる。

初めての日本訪問の方もいれば、すごいリピーターの方も多数。そういう方の質問は実に深い。
これなら日本を訪れる外国人も増えるのは当然。
英語は大変だけど、よいお勉強に。

ついつい最近までは、外国の旅行者さん、来てください!!状態だったはず。
それが京都や白川郷などなど、もはや増えすぎて地元の住民の生活にも悪影響を与えるほどになっています。
もう京都なんて市バス利用できないもんね。
そして観光公害ともいわれ、おおいに外国人旅行者さんは悪者扱いされるニュースも多々。
白川郷で裸ではしゃぐ外国人の映像流す前に、それはしてはいけないこと!となぜ言えなかったかは流れない。

日本側の受け入れ態勢が間に合っていない。予想をはるかに超える人数に対応できていない。
それによる悪影響もよくよくあることは痛感しました。

インバウンドを取り巻く環境。

バス、バスドライバー、宿泊施設、公共交通機関、医療機関、すべてがまったく足りません。

今回多くの添乗員のプロの方々ともゆっくりお話できました。英語(中国語やそれ以外でも)ができる日本現地の添乗員もさっぱり足りません。
いないとなったら、各国から帯同する日本語ができず日本文化やマナーを教えることができない、日本の資格をもたない添乗員が団体さんをコンダクトすることになるのも頷ける。
日本人のことなんか気にすることも迷惑なんか考えることもなく行動する。
それを注意することができる語学力も勇気もない日本の方々がただただキツイ眼差しで睨みつける。(言い方強いですね。)

日本の方も海外旅行をしていれば同じことです。
「郷に入れば郷に従え」
従え!という前に、ネットや本ではなく郷についてをちゃんと教えてあげる人が必要です。

そうすればもっと気持ちよく旅行も、旅行者を取り巻く環境もよくなるかと思います。

インバン添乗員さんの環境もね、まぁ… ですが、それはまたいづれ。
今回は面白くない内容、お許し下さい。

次は面白くしようぞ!

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