日本の酷暑を吹き飛ばすべく、遥か遠きニュージーランドから恐怖のお話をお届け。
いつか書かねば、と温存しておりました。。
一通の手紙がポストに届いておりました。
送り主ないのですが、雰囲気的にいつもの政府系機関から。
(ブログ本題写真は違います。ただのイメージ写真です。)
もしかして、ポリスからカメラによるスピード違反通知?
少しイヤな予感とともに開封。
『コンピューターによる厳正なる抽選により、あなたは裁判員裁判の裁判員に選ばれました。…』
またまた変な詐欺まがいメールだわ、フフッ
『つきましては、下記日時にネイピア裁判所に出頭をしてトレーニングをスタートしてください。』
『トレーニング後、約1か月間裁判員として働くことになります。規定の報酬も支払われます。』
これ、ほんまもんやん!!!
って、いくら永住権保持者といっても、れっきとした日本人に裁判員なんてさせるか??
データにいくら法学部卒とあっても、人を裁けるほどの英語なんて無理って!
在住日本人の間でも、そんなお話聞いたことないですー。
冗談でもありえへんって!!
いつも冷静沈着な私、ここですでに動揺中。
恐ろしい状況を想像しつつ読み進めます。
『どうしても無理な理由がある場合は、以下の欄に理由を記入し返送して下さい。』
おっ、あるや~ん、これこれ!(笑)
しっかり書いて一刻も早く返送を。
『私は日本人で、英語は母国語でもなく、とても責任重い裁判員をすることは無理でございます。』
的な理由をきっちり気合入れた長文にして返送です。
そのまま、ほっとしておりました。
もうそのことすら忘れてかけていた10日ほど後、また同じ雰囲気のレターが届きました。
理由書を受理しました、的レターが届いたわ。
さすが政府機関!
と、開封です。
『あなたの理由は却下されました。つきましては、下記日時に裁判所に出頭…』
えっ、えっ?
冷汗、冷汗…
もう怖いでしょ。
どうします?
裁判所でkiwiの被告人を裁く日本人。。
もし市民権を取得し、ニュージーランド国籍を有しているのなら、国民の義務とも。
でも永住権保持者は国民同様に選挙権もいただけるありがたい国なんです。
これが日本なら、一度は目指した法曹の世界、とてもよい経験になるからと頑張ってみようと動きもしたでしょう。
ですが、これはあまりにもつらい、難儀すぎる。
恐ろしい状況、何も罪犯していないのに、しっかり訴追された重たい気分。。。
こうなれば…
直談判…
行って何とかするしかない…
直接ネイピア裁判所に行きます。
レントゲン使用の持ち物検査を受けて裁判所内に入場。
その先に立つは、普通のおばちゃん。
「どうしたの?」
「こんな手紙が届いたんです。」
手紙を手渡し、立ったままゆっくりと読むおばちゃん。
読み終わったのち、しばし、気持ち的にはとんでもなく長い時間。
おばちゃん、私の顔をじぃぃっと見ます。
私は無言で、固まり、困った顔。。。。。。
「大丈夫、あなたはもう来なくていいから、心配しないで!私がすぐに機関に電話してあげるから安心しなさい!」
とっても困った人に同情してくれている感いっぱいです。
わたし、やっと力が抜けて、ホッとしました。
ついつい、口も動きそうになります。
「ありがとう、ほんとうにどうしようかと困って……」
いけません。
気持ち的には、おばちゃんをハグして、感謝の気持ちをいっぱい伝えたい。
ですが、私、逃げるかのように、裁判所を後にしました。
10日後、またレターが届きました。
『今回、あなたは裁判所に出頭する必要はありません。ですが、再びあなたが選ばれる可能性があります。…』
ニュージーランドにて永住権を保持していると、こんな可能性もあるのです。。
もう勘弁してくださーい!
当たるなら宝くじにしてくださーーーい!
あれ以来、送り主なしレター恐怖症でございます。
恐ろしや~
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