第7話 1週間のキャンパーバン生活にて

ニュージーランドでキャンピングカー

この1週間のためにキャンパーバンを準備したのでもなく。
急ぎキャンパーバン生活をすることになり、これまた早急にニュージーランドの認定キャンピングカーを取得。
これで、公共キャンピングサイトでも堂々と車内泊が可能になりました。

趣味として楽しむためでもない。
こうして生活をしてみると気付くことが多くある。

いかにニュージーランドにおいて、このキャンピングカーというものが文化として根付いているのか。
自然以外何もない、その自然を生活の場として慈しみながら楽しむ。

内装も立派なキャンピングカーからバンを改造したお気軽な小型キャンパーバン。
その8割がレンタカー、この国では気軽に、モーテルなどに泊まるよりずっと安くすみます。

でも大きな難点が…

レンタカーでは、ペット禁止!

なので、ペット、特に犬と暮らす人にとっては、キャンピングカーを購入する。
もしくは自分のようにキャンパーバンを改造して、審査を受けて認定を取るかしかない。

柴犬『せん』も、最初の予定ではお知り合いの家にしっかり居候するはず。
でも結局、こやつは贅沢にも落ち着かず、このキャパ―バンで一緒にずっといてはる。

私が社内で、じゃなく車内で仕事中は、ロングリードつけながら外をうろついています。
そして夕方7時頃になると、そろそろ寝るわ~ と車に近づき、自分専用ベッドでご就寝。

自分同様になんとも適応能力は相当に優れているよう。
これも自分同様、誰にも褒められることはない (涙)

こうして豪華でもないキャンパーバン生活、いいことなんて少ない。

当然のごとくキャンプサイトは自然多き田舎にある。
そのためWIFIもシグナル弱く、不安定、よくよく途切れます。

自然の中にいれば、虫さんだって多い。
朝方になれば寒さも強くなる。。

もちろんフカフカベッドだってない。
電子レンジもない。
夏だからいいけど、水シャワーで色々我慢。
冷蔵庫もないから、クーラーボックスを重宝に。

不便さなんて、全然カッコいいことじゃない。
わたしだって、快適がいいに決まってる。
歩いてそこにコンビニがあれば、おでんだってシーチキンおにぎりだって買うさ。

でも、水道を回せば水が出る。
スイッチを押したら電気がつく。
お金を出したら美味しいものが食べられる。

それが普通でないことを実感できるんです。
そして日常生活の有難みがわかる……
いや、それほど人間はできていない。
そんなことはすぐ、明日になれば忘れてしまうもの。
日本にいればそんな有難みすら必要ないから。

でもね、ふと思い出す時がくる、経験しているから。
知識は消えても、経験だけは消えない。

夜中の4時に、懐中電灯を持って共同トイレに向かう。
そうするとなんとも星と月が美しい。
月明りが海に揺れる様は、こんな生活していないと知らないこと。

何を思ったか、何を目的に、頑張って撮影してみても、低性能デジカメではさっぱりダメ。
結局3日連続で同じようなことをしても、撮れた写真はこれが最高…(泣)

きっと伝わらない、でも最高に綺麗で静かな夜。
一応、がんばったんだ (笑)

そう、この1週間をモーテルなどの宿泊施設を利用しようとすれば、まずペットがOKの条件で探すことが難しい。
それでも高額さえ払えば、それも不可能ではない。

でも、ここでキャンパー・バンを選択して生きてみると経験を積んだこと。
それは自分の中では大正解、自分で褒めてやってもいい。
日常と仕事に忙殺されれば1週間なんて瞬間のこと。
でもこの1週間、なんて言うんだろう、生きる余地、幅が広がった。

もし私がエッセイストや小説家であれば、もう家なんて必要ない。

もし仕事に失敗して収入がゼロに近くなれば、この生活ならほぼお金使わなくても生きていける。
今回はしていないが、釣りの技術を使えば、目の前は海。
食べ物が湧いてくる。

なんとかなるって。
安定とは正反対の方向に、また、たくましくなったようです (笑)

 

朝7時、せんに起こされて強制散歩。
もうひたすらに眩しく透明な海を眺めている逆には。
(それにしても、ブログ表題の写真、逆光使って、上手く撮れてる。自画自賛 (笑))

パジャマ姿の子供が海を眺めながら座り、朝食中…
この子供たち、これからどういう人生を送るんだろう…

やっぱり田舎がイヤになって、シドニーやロンドン、もしかしたら東京に行くのだろうか。
それとも自然の中で健やかすぎるほどに、田舎暮らしをしていくのだろうか。。

いづれにしても、こんな経験をこんなガキの頃からしていたら、もう価値観の刷り込み方が違って当然だ。
人間の基礎が違えば、そこに重なる人生もきっと違う。

なんてことまで考えるわたしの今は、きっと栄養不良。。

予想通り、ひとりでキャンパーバン生活をしていたら、食事はおざなり…
料理が嫌いなわけでもない。
別に包丁もまな板もある、ガスコンロせえ持ってきたら、普通にお食事もできる。

でも自然の中でひとりいると、美味しいものが必要ない。
何も贅沢な食事が必要とされない環境。
きっと、止むことを知らない波の音、降るような星空の中にいると、食べることを忘れてしまう…

だから、せんの餌より劣るお食事。
そのお肉、美味しそうね。。(笑)

なんて、このブログを車内でコンピューター相手に書いていたら、突然、後ろからノックノック。
知らないおっちゃんが、「ほら、これやるよ!」
びっくりよね、何かわからないけど嬉しいから、しっかりもらっちゃった。

冷凍ボロネーゼ・スパゲティ 2つ。
冷凍野菜詰め合わせ 1袋。

オー。。。

でもこの車、電子レンジないし、今回はガスコンロもな~い…

仕方がな~い、今宵の夕食。
『ゆっくり解凍、冷製ボロネーゼ・スパゲティ』だな。。

結果、むっちゃ不味かった (笑)
でも、ありがたく完食したけど。

やっぱり日本のネオンの下で、暖かくて、美味しい、楽しい食事がしたいです…(笑)

外はまだ明るい午後7時、もう熟睡している今のせん。
まぁ、この寝顔があるだけでも、この1週間は価値があるとしようか…

明日からは新展開です!



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