『伊根の舟屋』をご存知でしょうか?
聞いたことある!という方もいらっしゃるかも。。
京都府北部、日本海に面した町。
天橋立から車でおよそ5分、丹後半島の北東に位置。
この伊根の舟屋、1階が船を入れるガレージ、2階が住居部分となる家が並びます。
なんとも独特な落ち着きある風景です。
そしてこの風景を海上から楽しむことができるのが、伊根湾を巡る遊覧船です。
25分の遊覧中、日本語で『伊根の舟屋』の説明がBGMのように流れています。
ですが…
誰も説明を聞いていない。
ほとんどの人が遊覧船から舟屋を望むこともない。
でも、この遊覧船は大人気です。
ほとんどの人が乗船前に100円でなぜか『かっぱえびせん』を購入する。
舟屋を眺めながら、かっぱえびせんを食べる?
いいえ、かっぱえびせんを取り出し、それを空に突き出していれば…
トンビが空から飛びついてくる。
そのトンビ、とんでもない数。
まるでヒッチコック映画の『鳥』のような光景が目の前に。
なにか恐ろしさも感じてしまう鳥の数。
次々と乗船している人が持つ、かっぱえびせんを狙いにくるのです。。
それが出航からずっとつづく。
みんなほぼほぼ25分間、これを楽しんでいるのです。
インバウンドの訪日外国人旅行者は、ツアー中でもっとも楽しい顔をしている。
まぁ、いいんですよ。
楽しんでもらえれば…
でも、これ、何か違いません?
伊根町の方はこれでよろしいのでしょうか?
遊覧船催行会社のスタッフさんも、割り切っておられるのでしょうか…
添乗員としては、楽しんでもらうために、もちろんかっぱえびせんの購入を事前に強く勧める。
説明中は、なぜにそんな物を買う必要があるのか、まるで私が押し売りしているように思われている。
それは乗船すればすぐわかる、そこに群がるトンビ。
こうして、伊根の印象といえば、とんでもない数のトンビがかっぱえびせんを食べに来て、楽しかった所…
ん~ 伊根の舟屋が並ぶ光景をできれば思い出してもらいたいところ。
でも、一度はこの遊覧船、良い経験にはなります。
自分は、正直に、とんびよりも舟屋よりも、良い釣り場であることの方が気になります(笑)
ここ、イカ釣りには最高の釣り場よな…
なんてことを思いながら、添乗員は遊覧船から穏やかな海の光景を眺めているのでした…
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