お題をひとつ #04「マイノリティ」

お題をひとつ

kiwi(ニュージーランド人)を大きく分けてみると、パキハマオリ、そして移民の3種類。
パキハとは、先祖を欧米にもつ、いわゆる白人。
マオリ、言わずもがな、ニュージーランドの先住民族。

おそらく先住民族と欧米人がこれほど上手に、社会を構成している国も少ないのでは…
この地域ではとっても珍しいアジア人(日本人)の自宅、その真向かいと後ろの家はパキハ。
左右両隣はマオリ家族。

なんとなくパキハはパキハ、マオリはマオリ、それぞれでグループをなし生活。
もちろん学校に行けばごっちゃ。
マオリ学校もあるので、そちらはマオリ族の先祖さんを持つ子供たちが通います。

そう、ニュージーランド国家は1番がマオリ語、2番が英語です。
1番と2番の歌詞の意味はほぼ同じ。
ちなみに、自分は1番のマオリ語はほぼ完ぺきに歌える。
2番の英語となれば、モゾモゾ… いまだにあやふや~(笑)

現在の国旗は、まさしく英連邦国を象徴するパキハらしい。
ニュージーランドらしいマオリ模様のフラッグも存在します。

それにプラスして、パキハもマオリも愛着ある黒地に白いシダ(Fern)のシンボル。
オールブラックスのユニフォームにも必ずみられるので有名ですよね。

こうしてパキハとマオリが共存するニュージーランド。
それにプラスして世界各国からの移民が混じるのです。
今までは移民がいなければ人口が減る国でした。ニュージーランドよりも賃金のよい国にkiwiが流失していました。

ですが、コロナ騒動後は少し状況が変化。
いかにニュージーランドが平和で安全な国なのかをみんなが理解。
そこでオーストラリアや他国に生きていたkiwiがニュージーランドに帰国しているのです。
そのために現在は人口増加傾向、移民のためのビザ発給にもこれから影響がでることでしょう。

移民の出身は、ヨーロッパ各国、ロシア、そしてお隣オーストラリアなどなど。
こちらの白人さんは、私たちアジア人には、見た目で見極めることは難しい。
ですが、英語を聴けば、あらヨーロッパ系?オージーでない?ロシア訛り~

そして、そこにインド人、アラブ人、中国人などなど…

日本人ですか?
まさしく、「その他少数」に隠れています。

私たち日本人からすれば、中国人、韓国人、そして日本人の見極めはできます。
雰囲気やファッション… もちろん英語を聴けば間違いなくわかります。

ですが、アジア人以外にとっては、中国人も韓国人、台湾人、日本人、まったく見極めがつきません。
日本を離れたのなら、もう東アジア人は一緒の人種なんです。
子供たちから悪気なく、言われる挨拶は、ほぼ「ニーハオ」。
もちろん、すぐに訂正はしますが(笑)
「日本人だから、コンニチハって言うべきよ!」
キョトンとする子供たち。。

自分のようにベタベタなアジア人顔しながら、緊張感もなく生き、話す英語もマオリ英語と適当英語のごっちゃまぜ。
となると、「どこ出身なの?」と聞かれることも少なくなかった。

「日本人よ」 と答えてイヤな顔をされることはほぼありません。
その点、日本人でよかった!とよく思います。

もちろん、ニュージーランドにいてもアジア人差別をされることもあるのでしょう。
「こんなイヤなことを言われた」と、まわりの日本人に聞いたことがないわけではありません。

ニュージーランド在住14年を振り返って、日本人だから… となにか差別的なことを言われた覚えがない?
簡単に思い出せないのか、言われたら言い返して消化してきたのか(笑)

言われた人からは、私はただ運が良かっただけなのかもしれない。
もちろん心で思っても、サイズも態度も大きい自分には言いづらいのもあるのでしょう。
14年も暮らし続けているのですから、そういう点で辛さを感じてはいないようです(笑)

だからと言って、自分が日本人であることを意識して生き続けているのは事実。
日本に暮らしたのなら、まったく気にすることもないこと。
海外に住めばその感覚は理解できることと思います。
けっして旅行中の気分とは別物かも。

ニュージーランドに暮らせば、日本人としてアジア人としてマイノリティ
超少数派なんです。
こうして見た目からして少数派として生活する感覚、これは海外在住をしてみないと理解できないこと、したからこそわかる大切な感覚だと思います。
マイノリティ側、少数派として生きてみれば、きっとその気持ち、感情、面持ちも少しはわかることでしょう。

いつも久しぶりに日本帰国をして戸惑うこと。
「うゎ、日本人ばっかり!アジア人だらけ!」
マイノリティとして生きる日常から、いきなりマジョリティ側に立つ瞬間です

当たり前のことなのに、漢字やひらがなの看板にも違和感を感じる。
そして人々のサイズが圧倒的に小さい。
同時に自分が突然大きくなったように感じる時でもあるのです。

我が家の愛犬、せんさん。
最近は「Shibainu」、つまり柴犬が日本犬であることが、以前より知られるようになりました。
ほとんどの犬好きkiwiが動画でしかみたことがない、可愛らしい柴犬。
それを実物を初めて見て喜んでいます。

日本語も英語も理解するバイリンガル犬、人種に関係なく餌欲しさに、満面の笑みで愛想ふりまくる!

ということで、犬が日本犬の柴犬 = きっと、この男は日本人

そんな方程式がkiwiの頭にも思い浮かぶようです。
もはや日本人である説明すら必要がない…
知らず知らず、柴犬に助けられて海外在住をしている日本人です…(笑)

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