【No.996】今もこれからも 頑固なニュージーランド

ニュージーランド情報

春を迎え、桜も満開。
スクールホリデーも始まり、ニュージーランドはよりにぎやかになっています。

ですが、コロナ感染状況は全国的にみれば、あまり嬉しいものではありません。
毎日20人前後の、新規コロナ感染者が確認されています。

他国と比較をすれば、相変わらずゼロに等しい数字ではあります。
8月17日から始まったロックダウン。
ニュージーランド最大都市、オークランドの都市封鎖も、もうすぐ2か月を迎えてしまいます。
さすがにオークランド市民の我慢も爆発しだし、都市封鎖をしながらも徐々に日常活動の緩和を始めました。

この2カ月弱に確認された新規コロナ感染者のほとんどがオークランド地方内。
だったのですが、都市封鎖の包囲網も綻びだしています。
オークランド地方のお隣、ワイカト地方でも一桁ながら新規感染者が確認されています。
完全にいつまでもウイルス包囲をすることには無理があります。
ここネイピアにだって、いつコロナウイルスが持ち込まれるかもしれません。

アーダーン首相もここにきて、コロナゼロに戻す試みにも弱気な発表となっています。
ゼロにならずとも、このままの小さな数字を保ちつつ、NZ全域への感染拡大の阻止を目指していくことでしょう。

世界でもニュージーランドのコロナゼロ断念はニュースになっています。
それに対するメッセージを読めば、妬みひがみと、状況をあざ笑いストレス発散の標的にもなっています。
英語でも日本語でも。

ニュースにもならない、オークランド地方以外に暮らす私たち。
いまだに400キロ離れた北島のホークスベイ地方は、この1年半をコロナゼロの世界で生きています。
南島の住民も同じです。
つまりコロナ感染をほとんど恐れることなく日常生活を送っているのです。

もちろん鎖国政策の影響はビジネスにも大きくあるのですが、安全性の面では政府に感謝です。

この1年半を含めて、きっと世界で一番コロナ感染対策に成功をした国がニュージーランドでしょう。
島国であるメリットを最大限に活かした、コロナ感染に対するスピーディーな初期対応。
ブレずに政策を推し進めたことが、ひとつの成功要因でしょう。

ただ政府もこのまま鎖国政策をずっと続けることもできない。
なので、来年早々の国境コントロールを緩和する旨を8月前には発表済みでした。
国境封鎖を緩和すれば、コロナゼロを保つことなど無理なのは理解していたことでしょう。
その前に2度のワクチン接種率を最大限に大きくする計画でしたが…

前にもお話をした私的感想です。
少しオーストラリアとの人流緩和が早かった…
結果としてオーストラリアから変異型ウィルスが流入してしまいました。
そして今の状況です。
ワクチン接種率を高めてからでもよかったのに…

ゼロコロナは無理であっても、できるかぎりの感染拡大を保ちつつ。
大大キャンペーン中、クリスマスまでに2度のワクチン接種を90%以上を目標に押し上げていくことでしょう。

そして一部ビジネスマンを対象にテストが始まります。
現在は、入国後に政府が定めた隔離施設(ホテル)で14日間の強制隔離が必要になっています。
この強制隔離(MIQ)を条件にせず、14日間の自己隔離により入国を許可してみよう。
MIQ と呼ばれるこの強制隔離政策は、NZ国内でも悪評高いんです。

クリスマスまでにNZ国内のワクチン接種完了を90%以上に。
上記のテストで問題なければ、2月早々にも自己隔離政策に移行していくのではないでしょうか。

その後、14日間の自己隔離もなくなり、旅行者へも国境開放していく予定でしょう。

ただし、NZ入国には、11月1日からワクチン接種が条件に加わります。
もちろん例外規定もあるのでしょうが、旅行者も留学生、ビジネスマンであってもワクチン接種が入国条件になります。
それだけでなく、ニュージーランド市民権を有しないニュージーランド在住者にもワクチン接種が入国に義務付けられます。
つまり15年以上在住する私も、ワクチン接種完了が入国条件です。
もうすでに接種完了をしていますが。

日本から唯一直行便が運航されているのが、ニュージーランド航空。
国際線の搭乗条件に、ワクチン接種の追加もすぐのようです。
国際線だけでなく、ニュージーランド国内線搭乗にもワクチン接種が必要となりそうな状況です。

つまりニュージーランドを訪れたいのなら…
ニュージーランド国内で飛行機に乗りたいのなら…
これからはワクチン接種完了が条件のひとつとなるのです。

ひとりひとりは、おおらか・いい加減なkiwiの国民性。
ですが、ニュージーランド国となると、とんでもなく頑固でブレない。
ワクチン接種に関しても譲らず突き進むことでしょう。

よくオーストラリアと同じように思われますが、最近は特に異なる政策を進んでいます。

オーストリアはイギリス、アメリカと新たな軍事協力協定(AUKUS)を結びました。
そしてオーストラリアは原子力潜水艦の技術提供も受けることを発表。

その発表後、ニュージーランド政府は速攻でオーストラリアに向けてコメント。
「原子力潜水艦のニュージーランド領海での航行は許しません!」

そう、ニュージーランドは断固として核反対の国。
間違いなく日本以上に、強固でブレずに続く方針。

原子力発電所は1基も存在しない。
これがニュージーランド。

コロナ収束後は、コロナ前よりもニュージーランド人気が大きくなるはずです。
コロナ騒動中に、平和で安全な国であることが大きく広まりました。

コロナ中も頑固に貫いた政策のご褒美が、この国にあってもよいのではないでしょうか。
ニュージーランドに暮らす日本人の素直な今の感想です。

以上、頑固な慢性胃炎のYからでした。
私はコロナ対策よりも、これからピロリ菌対策が必要なようでございます(笑)

ニュージーランド留学は、ヨッテコット。お気軽にご相談を。
ニュージーランド現地ツアーも、ヨッテコットに相談です。

コメント