愛読書 22 ~ 横山 秀夫 著「クライマーズ・ハイ」

Yoshiの 愛読書

人生には、忘れることのできない、大きな天災、事故、事件などがあるものです。

東日本大震災や地下鉄サリン事件など…
1985年、日航機墜落事故も同じように記憶に残る大惨事です。

その事故を追う、地方新聞社がこの小説の現場となります。
そして主役は、この新聞記者たち。

横山秀夫さんの代表する他の小説、『半落ち』『64(ロクヨン)』など。
どちらも警察小説の傑作ですね。

この『クライマーズ・ハイ』、上記の2作品ともに共通すること。
どれも、題材が重たく、そして常に落ち着きはなっております。
少し気楽に読める小説とは、距離をおいております。
なので読む側も、気合を入れて立ち向かう意識がいる!かも…

もちろん、墜落事故を取り巻く小説ですから、常に小説の重厚感を感じながらとなります。
小説の内容としては、墜落事故をいかに新聞社として社員が記事としていくのか。
そして地方新聞と全国紙のライバル的な争い…

いわゆるスクープ、特ダネという新聞記事としての情報を得ることへの欲望と、墜落事故という悲劇の相容れない現実と、人間模様、それぞれの葛藤…

 

こちらも、前回の『ミッドナイトイーグル』と同じく映画化されています。
ですが、『ミッドナイトイーグル』の映画があまり芳しくない評論だったのに対し、『クライマーズ・ハイ』の映画はとっても評判もよかった。

役者さんの顔ぶれ、今でも一線級の方々が多く。
堤真一さん、堺雅人さん、尾野真千子さん…

映画も小説の雰囲気と同じく、緊迫した場面が続きます。
映画も小説同様に、珍しくオススメします。

大きな事件、事故、天災などが、思いがけず多くの人々の人生に大きな影響を及ぼします。
小説を読みながら、人それぞれにある歴史を思い返す。
あなたの岐路、分岐点について、どのように対応して、今の現実につながっているのか…
そのようなことを、考えさせられる小説です。

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