愛読書 26 ~ 杉浦 日向子 著「江戸アルキ帖」

Yoshiの 愛読書

この本、好きなんです。
ほのぼの、ゆっくり、やんわり、さわやか…
そんな思いに浸りたい時の本。

杉浦日向子さんと言えば、江戸の街をテーマにした本を多く書かれています。

NHKの番組でもあった「お江戸でござる」が有名でしょうか。
あら懐かしい(笑)

我が家の大きな本棚には、現在4冊の江戸本があります。

その中でも、この「江戸アルキ帖」が良い。

江戸にタイムスリップしたかのように、江戸の街を歩きながらの日記帖。
そして漫画家でもあった杉浦さん、各日記に絵が添えられて。
この絵がなんとも柔らかい。
本当に江戸の街をスケッチでもしたかのように。。

池波正太郎さんの「鬼平犯科帳」の影響で、もともと江戸文化が好き。
(ってここで気付く… 鬼平さん、まだ愛読書で紹介してない?びっくり!)
江戸時代の食文化や人生観に惹かれるんです。

まさしく人生50年の時代。
ならば私は、この令和で、もう余生を送っているんですね(笑)
江戸の時代なら死んでいてもなんら不思議ではない。

もともと人間は50年もすれば自然に無となっていくもの。
ただ医療の発達により寿命も30年ほど伸びただけ。

江戸の人々はもちろん病名もわからず亡くなっていく。
盲腸でも腸捻転でも、風邪こじらせても…

長くも短き人生を受け入れて、50年を生きる。
そんな清々しさが、杉浦さんが描く江戸の人々にもうかがえます。

杉浦日向子さん、46歳で亡くなられています。
杉浦さんには、現代に合わせてもう少し長生きしてほしかった。

でもこんなにも素晴らしい江戸作品を多く残されているんです。
江戸時代とともに最後まで生きられた、杉浦さんの素敵な人生50年だったのかも。

一気読みするような小説でもなく、文章も分かり易く優しい。
ぜひオススメします。

きっと「江戸アルキ帖」を読んだ後には、杉浦さんの江戸本が増えていくはずです。

ニュージーランド留学は、ヨッテコット。お気軽にご相談を。
ニュージーランド現地ツアーも、ヨッテコットにご相談です。

コメント