振り返っても長き 入院生活 その4

人生を振り返る忘備録

「前回の入院生活 その3」にて、
思いがけない長期入院生活、そしてひとつのことをきっかけに退社を決意。
そして、突然に10倍の倍率を突破して公団住宅への引っ越しが決定。

結果として、このまま入院を続けるわけにもいかなくなりました。
ですが、良い方向には向かっていながらも左脚の麻痺はまだまだ。
重たく動かない左脚を引きずる生活。

そして車椅子の毎日です。
ですが、退院をせねばならなくなれば、車椅子から少なくとも松葉づえにまで頑張らないと…

総合病院内での生活なら車椅子でも困ることはありません。
それはそうだ、車椅子の移動に難儀する病院内などあるはずもない。
これがいったん外の社会に飛び出せば、車椅子などただただ邪魔でしかない。

当時より、現在はまだマシ?
いえいえ、車椅子生活を経験すれば、どれほどに日本は車椅子に優しくない社会なのかよくわかります。
駅、公共トイレ、電車、地下鉄、バス…
この点は、世界でも日本が本当に遅れている。
技術的にはもちろん何の問題もない日本であるはず。
なら問題は、ハンディキャッパーへの考え方、気持ちです。
作る側が、かわいそうだから作ったろ~的な上から目線がよくよく感じる日本です。
表現厳しいけど、海外を見習うところが多くあるはずだから。

時をもどそう~(笑)
こうなれば、なんとしてでも松葉づえを頑張らねば!
怪我して松葉づえを利用したことは、それまでもありました。
ですが、動かない脚を1本持参しての松葉づえは、それこそ過酷。
慣れてしまえば、そして環境が優しければ、車椅子移動は快適そのもの。
リハビリでも、すぐに車椅子へと甘えてしまう自分でした。

ですが、こうなれば麻痺の回復を待って退院など言っていられません。
病院側は、私に対して「そろそろ退院しようか~」のような退院勧告は全然ありません。
他の患者さんには頻繁にあっても、自分にはまったくない。
(特に連休前は退院勧告多い、連休は交通事故が多く、救急の患者さんが増えるので、空きベッドの確保が必要…)

そりゃそうだ、長期入院の原因が明らかに手術の予後不良にあるのだから(笑)
もちろん、病院側も主治医も「手術ミス」などという単語は絶対に使わない。
でも、もう暗黙の了解。
なぜか、その点に怒りを覚えることはゼロだった自分が不思議(笑)

急ぎ松葉づえのリハビリを頑張りながら、もうひとつの難問…

「会社を辞めて、サラリーマンを辞めて、どうする?」

もう他社に転職をする気持ちもない。
この時点で、時は確か秋を迎える夏の終わり。

何を目指して、何を学ぶべき?
手に職をつけようか…
もう一度、弁護士をめざそうか…

今思えば、自分が何をやりたいのか、多くのことを考える時間を与えられたことが贅沢で、幸運でした。

そこで思い返したことは…
弁護士を目指して入学した大学。
なので何の迷いもなく大学入学すぐに、「司法試験受験研究会」などに入会。
司法試験勉強を始めてしまいました。

大学入学してできた友人には、なぜか体育会どっぷりの学生多く。
今までのブログにも度々登場する、山田M などは4回生で体育会会長。

そんな姿を見て、いかに自分がスポーツが好きな人間なのかを理解していました。
野球やサッカー、アメフト、アイスホッケーなどの大学の試合をただただ観戦するばかりの大学時代。

ずっと羨ましさ、寂しさ、そこに行きたいのに感じる遥か先の距離…

きっと自分はそこに行きたいのだろう…
スポーツの世界に。
でも、年齢もある、全身の関節が緩すぎる怪我ばかりの自分にはプレーヤーは無理。
なぜか、今回、医療の世界をじっくり見せてもらったぞ。
特に整形外科の色々。
種々の医学的検査、そしてリハビリの現実と問題。

今から医師を目指すのは、時間もお金も無理か…
(と、この時は思ったのだが、結局この先には、医師になれるほどの時間を学生として過ごすとは… 次の人生では頑張ってもよいな!と最近は思います 笑)
看護師?理学療法士?
ん~、
看護師の不満、看護師さんも理学療法士も医師の指示下でしか動けない窮屈さ…

よし、それなら!
スポーツトレーナー、それもストレングス系(鍛える方)ではなく、メディカル系のトレーナー!
どうせなら、大きな一流チームのスポーツトレーナーを目指してやれ!!

こんなことを考えてのことだったと思います。
まだまだ具体的でなくとも、先の方向は決まりました。
これが、この先の人生における、一つ目の夢となるのです。。

もちろんすぐに会社を辞めるわけにもいかない。
学校に行くのなら、次の新学期。
退職は来年の4月前。
あと残り半年ほど…

それまでに自分に足りないことを経験せねば!
給料もらえて、経験と勉強できるのはもう少しだけ。
もちろん密かに退職準備を進めながら…

10日ほどだったはずの入院も、気付けば2か月…
病院側に伝えます。
「退院して、リハビリに通院します。」

この時には、相当に親しかった主治医だけが心配顔。
でも病院側は、待ってました~!
二つ返事で、許可!(笑)

こうして長い入院生活が終わり、退院が決定しました。
社会復帰です、ここからが今以上の地獄だったのですが…

人生でもっとも大きかったであろう転機、ターニングポイントのお話でした。
平凡な人生から、ハズレていく途中のお話でも(笑)

残り少ない会社員としての生活に話は続きます。

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