最近、蔵書を一気に整理しなければならない機会が。
本の題名など気にせずに、一切構わず作業をこなしている時。。
ポロっと転がり落ちてきたのが、この本。
「あった…」
ずっと探していた本が見つかった瞬間です。
相当にボロボロ…
そしてなぜに何十年も見つからず、それでもそばを離れずにいたのか。
昭和57年発行だって。
この本の題名をずっと誤解して記憶していたよう。
「中島みゆき、全歌集」、きっとこんな感じだったよなと…
違いました、「愛が好きです」が題名だったんだ。。
「愛が好きです」は中島みゆきさんのアルバムの題名です。
CDなど存在せず、カセットテープかレコードの時代ね。
本の内容としては、最初に倉本聰さん、最後に高橋三千網さんからのエッセイ。
後は1982年までの全歌集と、みゆきさん自身のエッセイと写真。
ほぼ歌詞集です。
中には当時の書き込み、色褪せた蛍光ペンのマーキング…
当時のYは、何を思っていたのでしょう (笑)
この本は、貰い物。
中学時代、学校の授業がつまらないと、カバンからそっとこの本を持ち出し、ひたすら読んでいました。
歌うのではなく、ひたすら読む。
そして気になると曲を聴く。
本当にずっと、中学を越えて高校時代まで。
必ず手元にあったのがこの文庫本です。
1000冊以上が、ここニュージーランドの地にある中、きっと捨てていないのに見つからない。
大切にしていた本だったはずなのに。
長く気になっていたことのひとつ。
最近、そういうことがふと氷解する不思議…
中学、高校と、ひたすら中島みゆきさんの歌がそばにあるとどうなるのか。。
まず、自分で納得しているのが、現代国語(現国ですね)がこのおかげで、とっても得意になったと今でも思っています。
自慢にもならない昔のことだからお許しください。
当時は相当に現国が好きで、結局大学も現国と地理の2科目の得意科目で、好きな大学に合格したようなものです。
現国の参考書なんかよりも、私にはこれだけで十分だったのが現実。
そんなことよりその後の人生にはどのように影響したのですか?
中島みゆきさんを好きであっても、けっして幸せにはなりません。
ハッピーな気分になる曲など皆無です。
この頃の曲はほぼ悲哀の世界、『うらみ・ます』など聞いていたら、生きていることすら危うくなりそう。
もっとも人気がある『糸』のような曲は、この時代には存在しません。
聴いても悲しみ、辛さを決して晴らしてくれない。
とことんまで聴き込んで、一緒にどん底まで沈んでもらい、その結果を受け入れるしかない状態にしてくれる歌詞。
そんな曲を聴いて、それなりの経験を重ねた自分…
今の自分はどうでしょうか?
ちゃんと心の機微がわかる人になっていますか?
ただただ、変わった人ですか?
自分ではわからないことです。
なら今となって、わかることも。
学生時代に、大人になるこれからの決して平坦ではない経験への準備、予習をしていたよう。
それからの人生の場面で心に流れる中島みゆきさんの曲のフレーズ
脳のどこに記憶というものは存在するのでしょう。
当時、必死で覚えようとしたことは一度もないのに、ちゃんと湧いてくるフレーズ。
「これ、何の曲?」
と、逆に調べなおして納得することもしばしば。
大学入試前には、『ファイト』を聴いてから立ち向かう。
辛くても死んでも立ち向かわなければいけない時には、『Maybe』口ずさんで耐える。。
『歌姫』を聴いて、忘れる悲しい思い出。
『捨てるほどの愛でいいから』を歌うしかない時もあるんだよ。。
大切なものを諦めるしかないと悟れば、『荒野より』で無理やりにでも納得させてやる。
『夜曲』は気付けば歌ってる名曲、今もこれからもきっと。
相当の中島みゆきファン?
そうとも自分では思っていない。
きっと釣りと同じこと。
どっぷりそれに浸かるでもないけど、もはや人生になければならないものなんでしょうね。
ファンといえば、もう解散したGARNET CROWの方がそれに近く、『忘れ咲き』が人生で一番お世話になってきた曲。
またお話がそれましたね (笑)
こんな風にして中学、高校時代を過ごし、人生で色々な経験をした結果。
あ~、なんて面倒な大人になったことでしょう(笑)
もう手遅れ、この本の罪は相当に重い…
今、なぜに見つかったのか。。
またこれまたツライ思いが重なる準備ですか?
そんな平凡ではない生き方を選択してるのは自分だからね。
がんばれ、じぶん!(笑)
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