1カ月以上、前回の愛読書シリーズから時間が経過してしまいました。
知らぬ間に2020年も終わり、2021年2月。
時の流れは早いものです、2月も逃げるように過ぎていくのでしょう。。
有川浩さんの著作としては、2冊目のご紹介です。
前作は、「阪急電車」。
素敵な恋愛小説の短編連作小説でした。
今回ご紹介する有川さんの小説は、「フリーター、家を買う。」
「阪急電車」とは違い、ほとんど恋愛のお話もありません。
主人公は大学卒業後、新卒で就職をした会社も早々に退職。
再就職も決まらず、アルバイト生活をなんとなく。
フリーターと呼ばれる状態が続きます。
ですが、母親の病気をきっかけに再び就職活動を始めます。
要領が決してよいとは言えない主人公ですが、そこから大人として成長をとげていきます。
久しぶりにこの小説を思い出したのは、このコロナ下だから。
鎖国政策中のニュージーランドです。
日本とニュージーランドをつなぐ業務をしている弊社。
ですが、もちろん通常業務を例年通りにこなしていくことはできません。
私も大学卒業後の新卒でお世話になった会社を退職。
この小説の主人公ほど速攻で辞めたわけでもありません。
それでも退社してからすでに25年、四半世紀になります。
「仕事は自分で作るもの」
この25年間を何とか生きてきました。
ですが、このコロナ下では自由に仕事を作ることもままなりません。
コロナ感染状況に関しては、日本とニュージーランドにおいて天地の差ができています。
日常生活はほぼ通常通りのニュージーランド。
あまり知られてもないことですが、世界に多数いる帰国難民のひとり。
日本帰国したくても、現実的にできないのです。
そんな今、よく考えるのです。
改めて「仕事」とは…
この人生で経験してきた数々の「仕事」のこと。
これからの「仕事」について。
この小説は「仕事」について、もう一度考えさせてくれます。
主人公、武誠治のように、私も現場仕事と営業の両方を経験。
それは今でも貴重な財産です。
武誠治の今後も楽しみになってしまう、読後感も気持ち良い小説。
コロナの影響でなかなか気持ちよく仕事もできず、したい仕事からも遠ざかっている今。
こんなご時世だからこそ、おすすめする小説です。
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