愛読書 25 ~ 宮本 輝 著「草原の椅子」

Yoshiの 愛読書

2020年4月、コロナウィルス対策によるロックダウン中のニュージーランド。
日本も緊急事態宣言がいくつかの都道府県で発表されている現在です。

今は、誰一人とも心に不安感を抱きつつの生活を送っていることでしょう。
前回の「蝉しぐれ」に続き、やはり心穏やかになることを望みつつ…

宮本輝さんの著作としては、「にぎやかな天地」に続いての2作目となるご紹介です。

といいますか、まだ2作品目。
まだまだ、たんまりと本棚に収まっています。

「草原の椅子」が、今回のおすすめです。

主人公の健太郎、その友人である富樫さん。
どちらもほぼほぼ現在の私と同年代のお兄さん(おじさん?)。
そして健太郎さんが好意を寄せる貴志子が中心のお話。

そこに旅のエッセンス、特にシルクロードへのあこがれと紀行の中で展開するお話です。
もうひとり虐待による心の病を持つ男の子が絡んでまいります。

いづれにしても、中心人物はある程度年齢がいった方々。
ですが、なんとなく清々しく、そして気持ちよくお話は進みます。

宮本輝さんの小説です、いたるところに、心を揺さぶる言葉が…
そして読後には、登場人物と同じように、自分の心も綺麗になったように誤解をさせてくれます…(笑)
こんな大人でいたいと思いつつ、いつも反省をするわたしです。

上下の2巻組、心配なく読みだしたら止まりません。

映画化もされたので、そちらも観ましたが、キャスティングが私の感覚と違ったので、違和感が残ります。
男性も女性の方も、もしわたしとおなじような年代でしたら、特に読んでいただきたい小説です。

ニュージーランドは、だんだん肌寒くなってきました。
こんな小説を読み返し、現実の厳戒態勢を忘れて、温かい気持ちになりたいものです。

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