カイロプラクター Y の時代を振り返る ♯2

人生を振り返る忘備録

年末年始をはさみ、久々の「振り返る」シリーズ。
前回の #1、カイロプラクティックの学校を3年間修了。
そしてカイロプラクターとして、自営業を人生初めてのスタートをきります。

住之江区のニュートラム、P駅周辺専属、出張専門カイロプラクターとして必死で宣伝を始めます。
手づくりのチラシをマンションや公団住宅のポストに投函。
その数は800枚、というメモが今だに残っています。

チラシだけではなく、数多くある掲示板にもチラシを貼り付けていく。
ですが、チラシに掲載した専用電話番号が鳴ることはありません。
それでもサラリーマン時代にドブのような営業をした経験がある…
少しぐらい結果が出ずとも気にしない。

無駄を幾重にも重ねた後でなければ、何かは開かないものです。
そんな営業をしていると、ある建物に気付きます。

それは2階建の集会所、公民館的なもの。
1階にはその地区を管理するスタッフさんが働いておられる。
いっけん、怖そうなおちゃんがデスクワークをしてはる。。

ここに営業してみようかいな…
そんな気持ちでおっちゃんにお話をしてみる。
ふと、ヒラメいたことを質問。

「この2階とか借りることとかできないんですか?」
すると、
「まぁ、色々条件があるけど、できんことないでぇ~」

あら、あら、もしかしたら…

聞いてみると2階には10畳ほどの和室が2室。
基本的にこのP地区の住民のみしか使用はできない。
でもまぁ空いてるのなら、週1回ぐらいなら…
料金は、1時間500円。。

ただここでは地区の催し物や子供会の会議があったり…
そちらの地元の人の予約が優先。

でも、それがなければよいよ!
と、コワモテながら優しいおっちゃんから。。

お~ 試しにやってみよう。
まったくクライアントさんからの予約もない状態で、ひとまず次の日曜日、お部屋使用の予約をしてみます。。
さっそく、
「日曜日、集会所2階 出張カイロプラクティック院 開催!」
そんなチラシを急遽作製して配る、配る。。

ですが結局最初の日までには、ひとつの予約も入ることなく…
その初日をよ~く記憶しています。。

10畳の和室に折畳み治療用ベッドを開き、自分用と患者さん用パイプ椅子を用意して…
BGMの音楽もセット…
流れるのはBGMと時間のみ…

やることもない。。
きっと子供たちのイタズラだろう…
見事に障子に多くの穴が開いている。

1階に行き、おっちゃんに「障子貼りなおしていい?」
と許可をもらい、初日は綺麗に障子貼りをしたカイロプラクターでした(笑)

そんな初日にもめげず…
というか、その時には他の道もない。
サラリーマンでもなく、自営業者なのだから、誰からも安定した給与などいただけない。
まだ学費として借りた銀行からの借金返済も毎月あるのです。
なにより生きていかねばならない!

もう自分で仕事をつくるしかありません。
それは今も同じなのですが…(笑)

こうして2回めの「日曜日・集会所2階 カイロプラクティック院」に向けて営業。。

ある時、鳴ることがなかった携帯電話(PHS)が突然に…
日曜日の予約が入ります。
それも親子さん、娘さんとお母さん。
あわてて、その予約内容をメモをします。
11時に2人…

もうドッキッ…
もちろん、今までカイロプラクティックの施術をしたことはありました。
学生時代のインターン、修行先の整骨院で…

ですが、己で営業をし、自営業者として施術をしたことはない…

日曜日、集会所の2階、BGMを流して待つ無駄に広い和室。。
来られた親子さん、最初の患者さんはお母さん。

今でもその時のことを思い出すだけで、緊張感が身を硬くします。
問診、触診、そしてカイロプラクティック・テクニックを施す瞬間…
施術箇所は腰椎でした…

ごめん、初めてのアジャスト(施術)は、上手くいくこともなく…(泣)
でもそれは、おばちゃんにはわからなかったはず…
あたかも施術が上手くいったかのように冷汗をかきながら…
それがすべての始まり。。
もう25年以上前の出来事。。

カイロプラクターとして…
人を診る…
自営業者として生きていく…

その方から予約の電話をもらった時に緊張をしながら書き記したメモの紙。
施術料の1枚としていただいた、その時の1,000円札。

その両方をパウチした物が今でも手元にあります。
(写真のとおりに)

それからも日本で色々な経験をし、なぜかニュージーランドで15年も生きてきまして。
ですが、この1,000円がすべての始まり。
その時の申し訳なさと感謝の気持ちを見るたびに思い出します。。

こうして始まった、週1回の集会所でのカイロプラクティック院。。

急に動き出しました。
予約受付用の電話が鳴りだす。
週1回の集会所だけでなく、自宅出張の予約も一緒に埋まりだすのです。

#3 につづく。

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