第27話 ニュージー専門留学 スポーツイベント実習

Yoshiの 留学 体験記 〈 完 〉

いかんな、この専門留学シリーズ、もう12年ほど前の留学体験記。
だんだんと記憶もおぼろげになってまいりました。

語学留学から、専門学校留学のお話をしてきましたが、もうすぐゴールとしなければなりません。
そして前回の第26話と同じく、国立高等教育機関(ポリテク)のEITにおける専門留学も終盤。

卒業所要単位を獲得すべく、ラストスパートです。
わたしが専攻した学部は、「Deploma of Recreation & Sport」
そう、スポーツバカが集う国、ニュージーランドにおいて、スポーツを学んでいるのです。

終盤戦ともなれば、もうスポーツ業界において即戦力のエキスパートとなるべく内容も座っていられない。
そんな授業の一環として、地元のスポーツイベントを裏方として働き、経験を積む。
もうクラスの学生も半分ほどしか生き残っていません。
きっと15名ほどしかいなかったかと思います。
その中に、留学生3人組である、台湾人のチー、ロシア人のオレグ、そして日本人のY、必死でしがみついておりました。

さて毎週末のように各種のスポーツイベントがひっきりなしに開催される国。
わたしは、週末に開催されるトライアスロン・シリーズのシーズン戦、10回ほどの開催をサポートです。

この頃の英語力を思えば、今よりさっぱり下。
専門学校留学生の身ながら、まだまだ社会でスムーズに働けるほどの英語力も度胸もなく…

なので、最初のトライアスロンのサポートでのド緊張を今も覚えています。
20人以上いるサポートチームの中に、ポツンとアジア人がひとり…
寂しい、不安、どないしましょう…

サポートチームリーダーのおばちゃん、なぜか気遣いだったのか、このアジア人には優しい…
ちょっと安心の初回、レース前ミーティングです。

このミーティングにおいて、それぞれのポジションと役割が発表されました。

トライアスロンは、スイム(海での水泳)、バイク(自転車)、そしてラン(マラソン)の順に連続して行われる過酷な競技。
サポート側で本当によかったわ(笑)

そんなトライアスロン・サポートにおいて、私の役目は…
最初の種目、スイムにおいて、スターター!!

って、よくもこんなアジア人の留学生にそんな大事な役目をさせること(泣)

具体的には、男女のクラス別にわかれる、スタート前の緊張感いっぱいのアスリートたち。
そんなアスリートを、まず海岸に並ばせ、そして落ち着いたところで、「レディ~ ゴー!!」の合図を出します。

アスリートよりも、きっと緊張感いっぱい。
サポートチームの人数もギリギリのために、スタートポイントで孤独に必死で働く。
こうなると英語がどうのとか、言ってられない。
何とかして、スムーズにスタートをさせなければ、レース自体が進まない…

「そこ!スタートラインに並んで」
「慌てない!」
「ゴーグルしっかり装着して」
「はい、次のクラス!」
「参加者、全員並んでる?」
「いくよ!Ready Go!!」

後から思えば、こんな経験をさせてもらうことで、英語社会で働く度胸もつくというもの。
結局、追い込まれた状況での経験が、後に残って生きていくのです。
決して、授業やテストだけで養われるものではない、今ならわかるというもの。

こうしてシーズン中は、毎週のように駆り出される。

ある時は、バイク(自転車)種目のコース上で、交通整理。

「もうすぐアスリートが来るから、止まって!」
と必死で道を行き交う車を止めます。

そして自転車で向かって来るアスリートに声掛け、
「ここを、曲がって!!」

そんな感じで交通整理役をしていた時のこと。
女子アスリートのトップが向かってきました。
私の目の前を猛スピードで過ぎていく瞬間、
「Thank You, Yoshi!!」

って、誰?
なぜに自分を知ってる?

そして、それが誰なのか後に判明。
というか、初めて学校で笑顔とともに声をかけられてわかりました。

あら、彼女はクラスの同級生。
本当に小柄でメガネをかけた、授業中もさっぱり目立たない彼女。
実は、ニュージーランドを代表するトライアスリートでした。

さすがにスポーツバカばかりのニュージーランド。
そんな国のスポーツコースを学ぶ専門学校には、そんな凄いのが潜んでいたのです。

また次回に続きます !

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